初めての人は、はじめまして。
いつもブログを読んでくれている人は、ありがとうございます。
最近隠居気味?な洗濯ハカセの神崎ですー。
最近の悩みといえば、もっぱら
家でニットを洗って失敗してしまいました!!!!!!!
というお問い合わせに、縮みを戻す依頼にと、ものすごい数なのよね・・・・。
安易に今年は多いなーと思ってたら、毎日数十件問い合わせと依頼があり
降り積もった案件だと問い合わせベースも合わせて1000件以上・・・・。
アカン・・・・
アカーーーーーーーーーーーーーーン!
って事で、今年の所管として、なぜ人は
ニットを洗って失敗してしまうのか考察してみました。
なぜ人はニットを家で洗って失敗してしまうのか?
もうさ、最初に一つグダグタになる前に正直言うね。
ぶっちゃけ、水洗いした方がキレイになるのは確かです。ニットであろうが水で洗えばよりキレイになるのは間違いない。
そうなんす。声を高らかなにして言ったように
基本的に、水の力は超偉大です。
水の力は偉大で、水無しではキレイにならない
まぁ、、真実です。
なので、クリーニング代が勿体無いってのは、おいといて、
家でニットを洗ってキレイにしたい!ってのは正直、正しい気持ちであり
ある意味真理に近いんじゃないかと思います。
ただ、汚れ落ちの能力は確かに高い。
けど、それだけ影響を与えるって事は、
ニットを構成する生地にも少なからず影響を与えてる可能性が高いという事。
大事な事なのでもう一度言いますけど
水の力は汚れを落とす能力はハンパないけど、縮みなど型崩れを少なからず起こしてるって事
水の力って
やばいっすね。
んで、
この「縮みなどの型崩れを少なからず起こしている事」
ってポイントが、さらにニットを家で洗えてる!
って勘違いを増長させるポイントにも繋がってるんじゃないかなーって思います。
というのも、
お問い合わせの中には、
去年と同じ洗い方をしたのに、洗剤も変えてないのに、縮んでしまった!
という問い合わせもあるからなのです。
正直、これ勘違いしやすい事なんですよね。
ほんと、、、
初めて水洗いした時の、ニットの毛羽立ちと質感って、買った時よりも良くない!?
ってオイラも思います。
先ほど、水の力はすごいってところで、
「縮みなどの型崩れを少なからず起こしている事」
って話したと思いますが、
これが、本当に程よい感じで起こってるので、
縮みをさほど感じず、しかも毛羽立ちが生まれてるので、
買った時よりもフワフワで、匂いも良く、
いわば・・・・・
ニットを家で洗って大成功!
な気分と現実を与えてくれます。
それこそ、クリーング屋いらないじゃん、家で洗えるじゃん!
私すごい!って快感と爽快感を与えてくれます。
んで、2回目、3回目と、良い感じの洗い方は確かに続くのですが、
物によっては、3回目くらいから、
とある、魔の手が忍び寄ります・・・。
その魔の手とは「脱脂」です。
そう脱脂。
洗剤には界面活性剤など、油分を程よく水にとかし出すような材料が使われてます。
エマールや、アクロンなどを代表する、デリケート洗剤にも、効力が弱いですが
間違いなく使われています。
その界面活資材と、水の力によって、
繊維の中に入ってる油分などを、1回目の洗いから徐々に脱脂が起こってますが、
早ければ、3回目の洗濯時くらいから、
根こそぎ奪ってしまう「超脱脂」現象が発生します。
なんて名付けで良いのか、わからないので、勝手に「超脱脂」と名付けちゃいますが
その現象が起こると
今までみたこともないくらいの、収縮が起こり
一気にニットが縮むことになるのです。
それもそのはず、
水の力でフワフワになた状態というのは、
繊維1本1本にキューティクルが無数に生まれ、いつ絡みあってもおかしくない状態にもかかわらず
そこに脱脂が加わることで、繊維そのものがやせ細り、縮んでしまい、キューティクルどうしが
洗濯中の摩擦でさらに絡まってしまってるのです。
そして、フェルト化を顕著に進ませてしまい、
結果として、
ぎゃーーーーーーーーーーーーー!「縮んだ!」前と同じ洗い方なのに!
という結果を引き起こしてしまうのです。
いやー。
ニットを洗うって、ほんと難しいものですね。
ってことで、ニットを洗う時は、確かにキレイにはなるけど、
ちゃんとできてるって勘違いさせる魔物も住んでるし、
正直、オイラでも、全く型崩れせずに完璧に水洗いする方法ってわかりません(笑
タオルで包む洗い方でも、型崩れは少なからず出てくるし、
正直、
水洗いした時に、縮むことをどこまで妥協できるのか?
ってのが水洗いするかしないかのポイントになるのではないかなーと思います。
なので、ポイントとしては、
・縮みは妥協できて、超脱脂が起こる覚悟があれば、ぜひ家庭洗いしましょう。
縮むことを前提で1サイズ、2サイズ大きいものを買ってわざと縮ませてフィットさせるのもある意味一つの方法。
ってのが、今のオイラの
ニット洗いに関する、家で洗うか否かの判断基準ではないかなーって思います。
わざと水洗いして縮ませた質感のニットもたまに見受けられますが、縮んだ状態のニットって
しっかりしてて、良い感じだったりするんですよね・・・。
なので、1サイズ、2サイズ大きいのを縮ませるのはある意味ありだと思ってます。
ちなみに、冒頭でニットの縮み戻しという話をチラッっとしましたが、
縮んだ場合のニットの復元率は、今や5割を切る勢いです。
あかーーん。
というか、フェルト帽子をニット編みの帽子にしてほしいって状態に等しい依頼が
ほとんどなので、そりゃーーもう無理っすよね・・・どう頑張っても。
なので、縮ませないように気をつけてほしいなーって事はまじ思います。
てことで
まじニット洗いは・・・・気をつけなはれや!
で締めさせていただきます。
余談ですが、
「ニットを縮ませるのは超脱脂現象」流行ると良いな・・・この言葉、、言葉の生みの親として(笑
では、では・・・・。