はじめての人は、はじめまして。
いつもブログ読んでくれている人はありがとうございます。
長崎でクリーニング屋を経営している神崎です。
クリーニングした背広は縮む事があるのか?
オイラのお店でもたまーにクレームを頂く内容で
「クリーニングに出した背広が縮んでる。」
って内容のクレームを頂戴する事があります。
「半年振りに着たら縮んでた。」
「クリーニングに出したら縮んだ。」
って感じのお言葉を頂戴します。
でもね。
普通にクリーニングされてたら違和感感じるほど縮むって事がありません。
以前もブログの記事で紹介しましたが
【過去記事】クリーニング屋は水と油2種類の方法で、洋服に合った洗い方をしてるって知ってました?
型崩れや縮みを防ぐためドライ溶剤という液体で洗浄しています。
毛100%の生地が縮む要因としては繊維が密集してフェルト化する事により縮みが発生する事に
なるのですが、機械が故障して大量の水分を含んだり、間違って水をじゃばじゃばドライ専用機械に入れて
洗ったり等、よっぽどのミスが無い限り縮む事は無いと考えられます。
もし、クリーニング屋さんが失敗した!と気づいたら
プロですから責任もって直して、お客様から指摘されないようにお返しします。
基本、そんなミスはしないんだけどね(笑
では、何故
縮ませて無いはずのクリーニング屋さんが「縮んだ!」とのクレームを頂戴するのか?
理由1:お客様の勘違い
理由2:背広の仕上げが下手だった。
理由3:本当に洗いで失敗してた(笑
の3つがあげられます。
そのうち
9割程が「理由1」のお客様の勘違いです。
たとえば、
クリーニングに出してた間1サイズ大きいサイズを着てて
クリーニングから帰ってきた小さいサイズの背広を着て縮んでる!!ってなるケース。
飲み会の席で、酔った勢いで他人の背広と取り違え気づかないままクリーニング出してたケース。
といった具合の話が殆どです・・・。
ちなみに、縮んでるかどうかサイズを見るまでもなくチェックする方法があるんですよ?
表地と裏地の状態を見る!
究極に簡単なチェックの仕方です。
表地、裏地に使っている繊維が違うため縮み方が異なります。
両方同じ比率で縮む事が絶対に無いので
裏地の状態を見れば縮んでいるか否か一目両全
という事なんです。
袖が縮んだ!と言われれば袖をひっくり返してみるとすぐ分かるんですね(笑
これでもご納得いただけない場合は、お借りして
量販店等からサイズ表を貰って計ります。
それでもご納得いただけない場合は製造メーカに検証に出すケースも・・・。
そこまで行った場合オイラのお店が原因と言われた事ありません(笑
こんなケースオイラが帰ってきて4年間で1回しかありませんが・・・(汗
後は、アイロンのかけ方により立体的な構造が崩され着心地が悪いケース。
この場合はアイロンのかけ直しや洗いなおしで元に戻せます。
本当に洗い中に入ったらダメな水分が大量に入った場合は、もう目が当てられない程
縮む場合があります。
縮んだら見てくれから裏地が飛び出たりする事もあるので一目瞭然です。
これは無理やり裏地を出したイメージですが
洗濯機で洗って縮んだ・・・って背広を見たときこんな状態で持ってこられたのを見たことあります(汗
それに、ウールを水で洗うと生地自体がゴワゴワとした着心地になりやすく
縮みを実感する前に
生地固くない?こんな質感だったけ?って違和感を感じる事もあるかもしれません。
さらに、
あの有名ブランドのアルマーニは乾燥機使ったらダメな場合があり
中に使ってある収縮性のある素材がゴムの容量で収縮し
着れない(怒
ってなる事もあるらしいです。
オイラのお店ではさすがにそのブランドは着てないので経験は無いのですが
こんな事起こったら、マジ怖いっすね(汗
そういう事で
クリーニング店で普通に扱われていたら
背広がクリーニングで縮む事は基本的にありません。
カシミヤやアンゴラ、絹製品は乾燥温度が上がると縮みやすい傾向ありますが
自然乾燥等で対応して縮みが起きないよう気をつけてますし。
普通のクリーニング屋さんだったら徹底してあなたと向き合ってますので